香港のさまざまなスポットを特集しています
香港生活をエンジョイしている人たちにお話を伺いました
テーマ別に話題を掘り下げていきます
引越にまつわるお話あれこれ

Vol. 36 - 2004年8月号
香港の秘境・東平洲
ホテルのスパ
香港の秘境・東平洲
子供たちも大はしゃぎ
 香港で透明な海を探すのは至難の業だ。西貢に行けば、きれいな海もあるが、夏場のビーチは人でごった返す。静かで、透明な海で泳ぐには、やはり東南アジアなどのリゾートに行かなければならないものか・・・。ところが、香港にも、透明でサンゴ礁のある海があるという。香港の東北部海域にある、新月型の島「東平洲島」だ。パイ生地のように、幾重にも重なり合う奇岩石が特徴のこの島は、香港の自然四景にも数えられている。この島を始めて知ったのは、随分前になる。ある日本の書籍にこの島のことが紹介されていたのだ。とてつもなくきれいな海だという、その島に行ってみたいと思いながら、行く方法もわからず、そのまま忘れていたのだが、昨年のSARSの時期に、アウトドアが流行し、海外旅行に行けない香港人の目は、香港内の自然に向けられた。そのときニュースで、この「東平洲」が話題になっていた。ローカルツアーが大挙して押し寄せ、サンゴ礁が破壊されている、というニュースだった。久しぶりに「東平洲」を思い出し、再び島に思いを馳せるようになった。香港の最も東に位置する神秘な島。そして、今回やっとその島へ訪れることになった。新界の KCR大学駅の近くにある「馬料水公衆埠頭」から定期船が出港する。土日、祝日のみの運航で行きは朝9時の便のみだ。土曜は15時30分の便がある。

定期船には若者の姿が目立つ

帰りは島を夕方の5時15分に出航するだけなので、乗り遅れると大変なことになる。船は2階建てになっており、あまり冷房の効いてない室内と、オープンエアの席がある。ほぼ満員になるので、9時ぎりぎりではなく、8時30分ごろには埠頭に到着していたい。船で約1時間半。中環から出ている離島行きフェリーは、平均して30分〜40分なので、これはかなり遠い。風景はあまり変わらないが、水の色が徐々に変わっていくのがわかる。きれいになっていく海を見ていると、だんだん期待も高まっていく。 そうこうしているうちに、緑に囲まれた平べったい島が見えてきた。船を降りて桟橋を歩くと、底が見えるほど透明な海を見て、すぐにでも泳ぎたい気持ちを抑え、まずは、島を歩いてみることにする。桟橋には飲み物を売る屋台もあり、まずここで水を買い、無料の地図をもらう。島に足を踏み入れたら、左に歩いていくと、舗装された細い道が続いている。7分ほどすると、「士多」と呼ばれる店が現れた。ここでは、麺類や炒飯などの簡単な食事ができ、飲み物も売っているので、休憩や食事が可能だ。有料のシャワー(5ドル)と有料のトイレ(1ドル)が設置されているところや、上の階が宿泊できるようになっている店もある。4~5軒店が連なっているので、お昼の場所として目星をつけて、先に進む。住民は数少ないようで、士多で働くおばちゃんたちの多くも、定期船で通勤しているようだ。1950年代には、1500人ほどの島民が住んでいたという。漁業や農業で生計を立てていたのだが、高い山がなく、貯水環境が整っておらず、稲作をすることができなかったようだ。水不足が深刻になり、土地が痩せて、やがて島民たちは、他の地へ仕事を求めて出て行ってしまったという。今でも老人などが住んでいるが、ほんの数人だろう。水は住民が少なくなったため、困ることがなくなったが、各店では、貯水タンクを作ってしのいでいるようだ。電気も通っていないので、自家発電なのだという。途中には、忘れ去られたお墓や、朽ちた石の家などが、点在し、当時の面影をわずかに残していた。

透明な海に抱かれてストレス解消

東平洲カントリーパークの入り口
 20分ほど行くと、道がいくつも分かれているところに出た。左手には、天后廟が見える。途中までは標識があったのだが、肝心な分かれ道で、どちらに行けばいいのか案内がないのだ。警察官とすれ違ったが、すでに遠くへ歩いていってしまっているし、しかたがないので、近くにいたおばあちゃんに道を聞いてみると、「あっちの道だよ」と教えてくれた。その通りに行ってみると、どうも雲行きが怪しい。たくさんの人が訪れていると聞いていたが、その道は人が通った気配のない獣道のようだ。少し進めば開けてくるのかと、歩いてみたが、途中竹は倒れていたり、背の高い草を掻き分けたり、かなりアドベンチャーな気分。そして、目の前に現れたのが、道を塞ぐように作られた蜘蛛の巣と、大きな蜘蛛。弱点をつかれ、そのまま前に進めず、一目散に来た道を戻っていった。あんな大きな蜘蛛の巣があるということは、やはりしばらく人が通った様子がないのだ。元の道まで戻ると、旗を持ったツアーガイドと、香港人のローカルツアーの人々が、天后廟を抜け海岸に出ていくのが見えた。やはり道に慣れたガイドがいないとだめなのか、と島歩きをあきらめて、埠頭の右側にあるビーチへと戻った。すでに時間は12時過ぎ。 ものすごく暑い日だったので、木陰に荷物を置いて、とにかく海へ飛び込んだ。透明の海の中では、魚が泳いでいるのが見える。シュノーケルセットを持ってきている慣れた家族連れも目立つ。とにかく、香港内のほかの海とは比べものにならないほど、美しい。そして、ビーチには人も少ない。1便の定期船と、限られたツアー客しか島に上陸しないので、人が少ないのだ。塩分が多いせいか、プカプカと身体も浮いて気持ちがいい。まさに桃源郷を訪れたような気分だった。特に、大量の汗をかき、恐怖の蜘蛛との遭遇を経た後だったので、なおさら気持ちがいいのだ。子供たちは、貝殻取りや蟹や魚との追いかけっこで、おおはしゃぎしていた。夕方近くなり、海沿いの士多へ。愛想はないが、気取りのない元気なおばちゃんに、メニューは? と聞くと、そんなものはないといわれ、炒飯(23ドル)と炒麺(23ドル)を頼む。
堆積岩が見事に重なり合う
脂っこいが、素朴な味がして妙に美味しかった。海沿いを眺めていると、海岸線沿いに人が歩いているのが見えた。そこで、食事が終わってから、海岸を歩いてみると、案内標示があった。「更楼石」というところだ。 堆積岩が何層にも重なり、まさに階段のようになっている岩が続いていた。こんな不思議な景色は、他では見ることができないだろう。どうやら、島を歩くコースは、この海岸沿いを歩いていくようだった。その日は、船の時間も近づき、タイムアップとなってしまったが、涼しくなった秋にでも、再度島歩きにはチャレンジしようと心に誓った。帰りの船を桟橋で待っていると、先ほどの士多のおばちゃんが、「楽しかったかい?」と、声をかけてくれた。この島に何度も訪れるリピーターがいるというが、自分もその一人になりそうな気がした。

フェリーは、人数が多い場合は、予約した方がよい。
翠華船務公司 TEL: 2527-2513
島歩きのコースは、約1時間30分、約3時間、約4時間の3コースがある。
書店で東平洲の本を売っているので、チェックしてみよう。
(チャーター船の手配は香港日通旅行で予約可能。)


ホテルのスパ

PLATEAU(プラトー)

オープンしたての新・癒しの空間

 グランドハイアットに今年5月に全面オープンしたばかりの最新スパ、プラトー。1年中泳げる屋外の温水プールまで含め、8万平方フィートの広々とした空間。このスパの特徴は宿泊施設も備えていること。23あるスイートには、ゆったりしたバスがあり、入浴しながらTVが見えるように、ガラス張りになっている。床から天井まで木をふんだんに使った設計は、フランス人建築家、ジョン・モーフォードによるもの。著名写真家の森の写真や、地元アーティストのやきものの魚やカエルのオブジェも、ナチュラル感を高める。そして、日本人にうれしいのが、ベッドではなくふとんを使用していること。宿泊は8月31日まで限定で2600ドル〜(朝食、マニキュアや頭皮/肩・首のマッサージ付き)。もちろん宿泊しなくても、スパは利用できる。おすすめは指圧やタイマッサージなどアジアの技術とスウェーディッシュマッサージを組合せ、疲れた筋肉をもみほぐす「プラトー・マッサージ」(1時間15分、800ドル)。「リラックス」や「デトックス」など目的や好みに合わせて4種類のアロママッサージオイルが選べる。トリートメントルームは全てバス付きの個室。時間をたっぷり取って徹底的にリラックスしたいなら、いくつかのメニューを組合せた「トリートメント・プログラム」を。3時間(1625ドル〜)と5時間(2975ドル〜)があり、前述の宿泊用スイートが限定時間使え、屋外プールは1日中使用可、という特典つき(3時間コースは週末・休日はプール使用不可)。スパでリフレッシュした後、ふとんで仮眠したりプールサイドでゆったり過ごすというぜいたくな1日が過ごせそうだ。

Address : 11/F Grand Hyatt Hong Kong, One Harbour Road, Hong Kong
  Telephone No. :   2584 7688
  Business Hour :   10:00~21:00(無休)
※マッサージは9:00~22:00

I-Spa

都心なのに、まるで南洋のリゾート

 休日の楽しみは、タイやバリなど南のリゾート地でスパ、という方も多いだろう。でも忙しい毎日、近場とはいえ旅行に行くほどの時間はとれないとき、海外に行かずともリゾート気分でゆったりできるのが、インターコンチネンタルにあるI-Spa。ホテル3階の屋外に拡がるうっそうとした木々の間のプールやビクトリアハーバーにつながっているようにも見えるガラス張りのジャグジー、あちこちに吊るされた鳥カゴから聞こえる小鳥の鳴き声が、繁華街・尖沙咀にいることを忘れさせてくれる別世界だ。ホテル内から一旦屋外に出て、木々の間を少し進むとスパのエントランスがある。このI-Spaは、香港初・唯一の「風水スパ」。入り口の金魚や要所にある木や金属のオブジェなど全てに風水の意味がある。5つあるジャグジー・サウナ付き個室「スパ・スイート」も、各部屋の名前からインテリアの色、ベッドの向きまで、徹底的に風水に基づいた設計。この部屋で漢方ハーブを使ったボディラップ(1時間半、900ドル)や中国式マッサージなど香港ならではの中国伝統医療を取り入れた「オリエンタル・ヒーリング」を受ければ、体内の「陰・陽」が整い、すっきりリフレッシュした気分に。マッサージメニューにプラス150ドルでスイートが30分利用できる。スイートだけの使用なら30分200ドル。個室は少ないので早めの予約を。いくつかのメニューを組みあわせた「スパ・パッケージ」(2250ドル〜)は、宿泊客以外はプラス1000ドルが必要。かなり贅沢だが、スパ以外にホテルのハーバービュールームが利用でき、1日かけてゆっくり過ごす在住日本人女性グループの姿も。I-Spaのもうひとつのウリは、アジアで唯一、ハリウッドセレブご用達のメイクアップアーティスト、アナスタシアのメイクが受けられること。眉メイクで有名なアナスタシアが直接指導したスタッフが眉を調えてくれる(235ドル)。メイク用品の販売も行なっている。

Address : 3/F InterContinental Hong Kong, 18 Salisbury Road, TST
  Telephone No. :   2721-1211(Ext.81)
  Business Hour :   8:00~22:00(無休)
   

Rm 1101, Chinachem Golden Plaza, 77 Mody Road, TST, Kowloon, Hong Kong
ペリカン倶楽部事務局 電話: 2301-5111 Fax: 2739-8770